Unity 2D 道に沿ってキャラを自動的に動かす

見下ろし型2Dゲームで使えそうな小ネタです。特定の道に沿ってキャラクターを勝手に移動させてみたいと思います。

白い四角が動くキャラクターで、ちょっと見づらいですが赤い点が道、緑の点が終点です。
自動移動の完成形

白いキャラクターが点を順番にたどって最後の緑の点まで移動しています。
赤と緑の点はわかりやすいようにSpreiteRendererで表示させていますが、最終的にオフにしても同じように動きます。

ちなみにこの小技は下記のゲームで実装しています。
あるキャラクターが目的地まで自動で動く演出で使ってます。

Unityの新規2Dプロジェクトを作成して作業開始です。
今回も画面サイズは960*540にしています。

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動くオブジェクト、道の親要素、道のポイントを設置

では早速やっていきます。
Hierarchy上に実際に移動するオブジェクトと道順(点)の親要素となるげオームオブジェクトを作成します。
動くオブジェクトをMoveObj、道の親オブジェクトをRouteParentとしました。
Hierarchyの確認
次に道順となるオブジェクトをRouteParentの子要素として追加します。
2D ObjectのSpritesからSquareを作成します。
名前はpointとしました。
2Dオブジェクト作成
このままですとMoveObjと同じ白い四角なのでInspectorからサイズと色を調整しましょう。
Inspectorで調整
こんな感じでよいかと思います。

ではこのpointをどんどん増やしていきましょう。
今回は6個作りました。
自動移動のポイント作成

あとはこのpointそれぞれのポジションを変更して道のように配置していきます。
XとYの値を変更して道をつくりました。最後のpointだけゴールということで緑にしています。
ゴールポイントの確認

こんな感じで並んでます。

道の親要素にスクリプトをアタッチ

続いて道の親要素、RouteParentにC#スクリプトをアタッチします。
今回はRouteというC#スクリプトにしました。
作成したらRouteParentにアタッチします。
スクリプトをアタッチ

ではスクリプトの中身を記述していきましょう。
まずは変数等を宣言します。

このような感じになりました。
忘れないうちにRouteParentのInspectorからmoveObjとspeedを設定しましょう。
移動するオブジェクトとスピードを設定

これで準備OKです。
続いて具体的に動くスクリプトを記述していきます。

親要素のスクリプトを記述

まずStart関数で子要素のpointを全て取得しリストに格納します。

GetComponentsInChildren()だけで子要素のTransformを取得できそうなものですが、GetComponentsInChildrenは自分自身も含めてしまいます。
この場合はpointのTransformだけが欲しいのにRouteParentのTransformも取得してきてしまいます。
そこでLinqのWhereメソッドを使い自分自身のTransformを除外しています。
Where(t => t != transform)がそれに当たります。
LinqのWhereに関してはわかりやすく紹介している記事がありましたので掲載しておきます。

実際にログを確認したところ正常にpointのポジションのみが取得できていました。
pointのポジションをログで確認

最初の点に動かしてみる

つづいて最初のpointにMoveObjを動かしてみましょう。
Start関数内とUpdate関数内に処理を記述します。
このような感じになります。

実行してみるとこんな感じで最初のpointに移動します。
最初のポイントに自動で移動
処理の内容について触れます。
移動物(MoveObj)を目的地(nextPos)に移動させたいというときは移動物と目的地の距離が0(若しくは0に限りなく近い)になれば達成されます。
それをこのスクリプトで行っています。

まずはじめにStart関数内で移動する目的地となる座標を取得しています。それがnextPos = points[pointIdx].position;になります。

つづいてUpdate関数内で目的地となるnextPosと移動物moveObjの距離(sqrMagnitude)をMathf.Epsilonと比較しています。
目的地(nextPos)のポジションから移動物(moveObj.position)ポジションを引いてその距離(sqrMagnitude)を求めて0に限りなく近い値(Mathf.Epsilon)より大きければmoveObj.positionを変更するという処理をしています。
ここで疑問になってくるのは目的地と移動物の差がなくなれば良いので、Mathf.Epsilonではなく0で良いではないかということです。
確かに0でも問題ないのですが実行時に誤差が出ても正常にif文に入るよう今回はMathf.Epsilonを使っています。

移動物(moveObj)のポジションを変更するにはVector3の関数、MoveTowardsを使っています。
MoveTowards関数には第一引数に現在の位置(moveObj.position)、第二引数に移動先となる位置(nextPos)、第三引数に速度(speed * Time.deltaTime)を渡します。
そうすると先程のようにターゲット(最初の点)に向かって動きます。

ここまでで最初の目的地(point)に移動することができました。
そうしたら次の目的地を設定しましょう。

点の順番どおりに動かす&バグ修正

具体的にはUpdate関数内を次のように修正します。

これで実行するとmoveObjがpointをたどって動いてくれます。
しかしこれだと最後にバグが発生します。
実際に実行して見てみます。
エラー発生の確認

これは何かといいますとゴールまでたどり着いたにも関わらずUpdate関数内で次の目的地を探しに行こうとしているので発生しています。
まず修正してしまいましょう。

このような感じになりました。
pointsの数よりもpointIdxの値が小さい場合のみ次の目的地を設定するという処理を加えました。

エラーの原因

points.Countでは格納されている個数が取得できます。
今回はpointsの中には6個のtransformが入っています。

では格納したListから1つ目の値を呼び出す場合どのように指定するでしょうか?
points[1]ではなくpoints[0]と指定します。
Listや配列は0番目から値を追加していきますので実際x番目を呼び出す場合、xから1を引いて指定しないといけません。
今回加えたif文によってpointIdxがpoints.Count(6個)より小さい場合、すなわち5以下ならばnextPosを上書きするというようになりました。
このif文がなかったために
nextPos = points[pointIdx].position;
ではpointIdxが加算され処理的には
nextPos = points[6].position;
となっており実際には存在しない7番目のpointsをnextPosにしようとしていたためエラーが発生していました。

これで無事エラーも発生せずmoveObjが最後のpointまで移動出来ると思います。
エラー解消の確認

今回いろいろ説明が長くなってしまいましたが最終的なソースコードを掲載しておきます。

見ていただければわかると思いますが、やっていることはとてもシンプルです。

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